- 寿里苑 花舞の郷
- 大阪府大阪狭山市
マイクロバブルとウルトラファインバブルという、2つの泡による相乗効果で、これまでにない新しい入浴体験が楽しめると話題のリンナイ『マイクロバブルバスユニット』。昨年より自宅で過ごす時間が増えたことによって、お家での毎日のバスタイムにこだわる人たちに注目されているマイクロバブル入浴が、意外な場所でも活躍していると聞き、さっそくお話を伺いに向かいました。
特別養護老人ホームに導入された
マイクロバブルバスユニット
大阪府南部・大阪狭山市にある地域密着型の特別養護老人ホーム『寿里苑 花舞の郷』。この施設では、要介護者の入居だけではなく、デイサービスやショートステイ等の在宅支援を行うための事業所もあり、複合的な福祉介護サービスを提供されています。
またここ『寿里苑 花舞の郷』には、利用者向けの浴室設備として一般浴槽と特殊浴槽があり、ご家庭では入浴困難な方もゆっくりと入浴できる設備があります。
今回リンナイの『マイクロバブルバスユニット』が設置されたのは、ご自分で浴槽を跨いで入ることのできる方、いわゆる「個浴」できる方が対象の一般浴槽。ちょうどこの一般浴槽用の給湯器が交換の時期に差し掛かっていたこともあり、給湯器の交換を機にマイクロバブルバスユニットが導入されることになりました。
マイクロバブルバスユニットが
入浴介助の手助けになる
『寿里苑 花舞の郷』にマイクロバブルバスユニット導入を勧めたのは、ガスワークオカゲ株式会社の尾陰専務。ガスワークオカゲ株式会社は、大阪府堺市を中心にLPガスの製造・販売・施工を手掛ける会社で、『寿里苑 花舞の郷』をはじめ、寿里苑グループの各施設にLPガスの機器設備を導入しています。
「マイクロバブルバスユニットは、リンナイの営業さんからご提案頂いていた商品でした。主に家庭向けの商品だと思っていましたが、もしかしたら介護施設にこそ必要な設備なのかもしれないと思い、お付き合いのあった寿里苑様にご提案したんです」という尾陰専務。実は数年前に体調を崩されて要介護となった、同社社長でもあるお父様の介護もご自身で行っており、毎日の介助入浴の大変さを、身をもってご存知でした。
「マイクロバブルのお風呂というと、なんとなく美容のイメージが強かったのですが、尾陰さんからお話を伺って、なるほどそういう使い方もあるのかと感心しました」というのは、『寿里苑 花舞の郷』施設長の箕造(みつくり)さんです。
「これはもしたしたら現場のヘルパーさんの助けになるのではないかと思い、ものは試しにとモニター的に導入することにしたんです」という箕造さん。お互い介護の現場の苦労を知っているからこそ実現した導入でした。
さまざまなベストタイミングが重なって、
実現したプロジェクト
「実はリンナイさんのマイクロバブルバスユニットを導入することにした理由はもう一つあります」という箕造さん。
その理由をお聞きすると、「取り付けが簡単だったからです。浴槽自体への大がかりな取り付け工事が必要なら、二の足を踏んでいたかもしれません。
このご時世、介護施設ではできるだけ外部との接触を避ける必要があるからです」とのこと。コロナ禍の影響でご親族の面会をも制限している中、高齢者が多くいる環境に、外部からの人を入れることは極力避けたかったといいます。
「その点、リンナイさんなら一般的な給湯器と同じサイズでマイクロバブルバスユニット機能が搭載されているので、これまでの給湯器を取り替えるだけで工事が済みます。それにちょうど一般浴槽の給湯器が交換時期だったということも、タイミング的によかったんですよ」という尾陰さん。
さまざまなタイミングが良い方向に重なって、『寿里苑 花舞の郷』へのマイクロバブルバスユニット導入が実現しました。
垢が抜けていく感がスゴい!
「実は僕が実験台になって、マイクロバブルバスユニットのお風呂に最初に入ってみたんです」というのは、施設スタッフである須田さん。「最初に施設長から、お風呂にこういった設備が入ると聞いたときには、“また未知の装置が導入されるんだなぁ”位にしか思っていなかったんですが、実際に誰かが試しに入るということになって、それならと僕が手を上げました」という須田さんに、モニターとして手を上げた理由を伺うと、「細かい泡で体がきれいになるというのが想像できなくて…単純に興味深かったからです!」と笑います。
そうして施設スタッフを代表してマイクロバブルバスユニットを体験した須田さんですが、果たしてその感想は?
「何というか、垢が抜けていく感がすごかったです!家の風呂とはまったく違っていました」。その感想を聞いた他のスタッフの皆さんも、代わる代わる浴槽に手を入れて、良いお湯であるということを実感。さっそく入居者の方々に入ってもらうことになりました。
マイクロバブルバスユニットが、
身体を洗ってくれるという安心感
実際にマイクロバブルバスユニットを導入していかがですか?
「この施設では、入居者の入浴時間はおおよそ一回45分と決まっていて、その中で介助スタッフがお手伝いしながら、皆さんの身体や頭を洗って、浴槽で温まるということを済まさなければなりません。皆さん毎日入るわけではないので、限られた入浴日に、できるだけ垢を落とすよう、これまでは身体をゴシゴシと洗わなければならなかったのですが、マイクロバブルバスユニットを使うようになってから、垢がたまりやすい方でも取れやすくなったような気がします」という須田さん。
「介護の状態によっては、お風呂で身体を洗うことが難しい方もいらっしゃるのですが、その日の体調によって難しい場合でも、どうしてもダメならマイクロバブルバスユニットが洗ってくれるという安心感もありますし、そのような選択肢が増えたということは、現場のスタッフとしてはとても助かります」とのこと。「それに、身体の芯から温まるようで、お風呂上がりにも湯冷めせず、風邪を引く人が少なくなりました」という須田さん。
次に使い勝手について伺うと、「ボタン操作一つで済むのがいいですね」と須田さんが言うと、「女性のスタッフの中には機械が苦手な人もいるのですが、操作が簡単なので喜ばれています」と、箕造さんも頷かれます。
また浴槽の掃除や後片付けについて伺うと、「垢がこれだけ取れるので、浴槽掃除も大変かなと思ったのですが、ぜんぜんそんなことはないですね。いつも通りの掃除できれいになります」とのことで、スタッフの負担も増えることなく、毎日使用できていると喜ばれます。
最近では、自宅のお風呂にもマイクロバブルを取り付けたいというスタッフもいるとのことで、これまであまりお風呂にこだわりのなかった須田さんも、ひそかに検討しているそうです。
「お風呂が一番の楽しみになった!」
という入居者の声も
実際にマイクロバブルを利用する入居者の方々の評判を聞いてみると、「初めて入った人が、お湯が白くて温泉に入っているみたいだと喜ばれました」という須田さん。特に女性の入居者からの評判が高いとのことで、「身体の芯から温まるし、お肌もつるつる、すべすべになる」という声も上がっているといいます。「お湯が丸くなったという声や、優しくなったという声も聞きますね。実は浴室には富士山の大きな写真が貼ってあるんですが、それを見ながらマイクロバブルのお風呂に入ると、ちょっとした温泉か露天風呂に入っている気分になるという方もいらっしゃいます」と笑う須田さん。
「介護の現場では、入居者の方たちが一番楽しみにしているのが食事なんですね。その次にお風呂を挙げる方もいますが、特に男性の入居者にはお風呂嫌いという方も少なからずいらっしゃいます。でもマイクロバブルが入ってからは、男女問わず、“お風呂が一番の楽しみになった!”という声が増えました」という箕造さん。「ショートステイで来られる方の中には、ご自宅のお風呂よりこっちの方がいいという方もいらっしゃるんですよ」とのことで、マイクロバブルバスユニット導入後、お風呂が『寿里苑 花舞の郷』一番の人気施設になったようです。
災害時に強いLPガスと共に、
マイクロバブルバスユニットも
「地震や台風など、万一の天災などの際にライフラインが止まってしまうこともありますが、そういった場合に一番影響を受けるのが病院や、この『寿里苑 花舞の郷』のような介護施設です。そのため、LPガスを活用した災害対策も進んでいますので、我々LPガス業者も、こういった施設にLPガスを導入して頂くことに力を入れています。その際に、マイクロバブルバスユニットのような、スタッフにも入居者の方々にも喜んでもらえる設備を導入して頂ければと思っています」という尾陰専務。
「『寿里苑 花舞の郷』様での成功例を元に、今後も同様の施設にマイクロバブルバスユニットを提案していきたいと思っています」と、力強く語られていました。