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西川株式会社
日本睡眠科学研究所
安藤 翠さん -
リンナイ株式会社
イノベーションセンター 研究開発部 応用研究室
野々山 昌生 -
リンナイ株式会社
開発本部 第一商品開発部 商品企画グループ
西山 しほり
※所属・役職等はすべて(2025年12月)当時のものです
美容業界でも話題となった『マイクロバブルバスユニット』でお湯に浸かることのうれしい効果。美容以外でも特質すべきが睡眠への好影響です。
今回、睡眠の研究者であるnishikawaの安藤翠さんにお話を伺うと、『マイクロバブルバスユニット』はnishikawaが提唱する「美容睡眠」に非常に効果的なのだとか。
美容の観点からも睡眠を研究する安藤さんと、マイクロバブルバスの開発に携わった野々山、給湯関係の企画に携わっている西山との鼎談で、マイクロバブル入浴による美容と睡眠の関係性をひも解きます。
後編:nishikawa・リンナイ対談<後篇> 温泉気分の白濁湯!マイクロバブル入浴の入眠効果|眠りのレシピ
睡眠前の行動を快眠につなげる「美容睡眠」
寝具のnishikawaと総合熱エネルギー機器メーカーのリンナイ。はじめに自己紹介をいただけますか?
安藤nishikawaの社内研究機関「日本睡眠科学研究所」に所属する安藤です。
自社製品が睡眠に与える影響の検証はもちろん、睡眠が健康や美容にどう作用するのかも研究しています。
睡眠はさまざまな行為から影響を受けますが、特に入浴とは切っても切れない関係です。
また、私は「お風呂キャンセル界隈」※なんて信じられないくらいのお風呂推奨派なので、今日の鼎談をとても楽しみにしていました。
※『風呂キャンセル界隈』:疲労やストレスなどからお風呂に入ることを「キャンセル(やめる)」する人々や、その行動を指すインターネットスラング
野々山言うまでもなく、私もお風呂推奨派の野々山です。リンナイの研究開発部に所属しています。
「お風呂キャンセル界隈」という言葉を聞くたびに、毎日忙しい中がんばる皆さんにこそ、もっとお風呂を楽しんでいただきたいと思っています。
安藤さんのおっしゃるとおり、入浴と睡眠は深い関係にあるほか、入浴にはリラックス効果も期待できます。
当社が開発した『マイクロバブルバスユニット』という製品も「ご自宅のお風呂を桃源郷のように」という想いから生まれ、まるで温泉のように白濁したお湯を楽しめるのが特徴です。私はこの、お湯を白濁させる仕組みの開発を担当しました。
西山リンナイの開発本部に所属する西山です。現在は給湯器分野の企画を担当しています。
一方、プライベートでは2児の母。仕事に家事に子育てに、毎日バタバタの生活を送っていますが、そんな生活の中の癒しは入浴の時間なんです。
社内機関にて睡眠を研究されている安藤さん。nishikawaでは「美容睡眠」をテーマとしたお取り組みもされていますが、「美容睡眠」とはどのような考え方なのでしょう?
安藤私たちnishikawaは、毎日の睡眠時間を美しさへと変えるメソッドを「美容睡眠」と位置づけています。
主な取り組みは2つあります。ひとつは、睡眠中に美を育むプロダクトの開発。もうひとつは、睡眠前の行動を整えて質の良い眠りと美容につなげるための啓発です。
参考:美容睡眠 | newmine(ニューミン)|西川株式会社
西山おっしゃる通り、良い入浴は良い睡眠を助けるだけでなく、美容にも深く関わっています。
血行促進や代謝が上がることによる美容にももちろん効果的ですが、ここでの「美容」とは、外見の美しさを整えることだけを指すわけではありません。
入浴の浮力で体の緊張がゆるむと、心もリラックスします。『マイクロバブルバスユニット』の白くにごったお湯には温泉のような楽しさがあり、入るだけで気分が明るくなるんです。
心の緊張は表情にも出るので、毎日の入浴は体だけでなく心をきれいにする美容にもつながると思います。
安藤心の緊張は表情にも表れる…。私もそう思います。入浴と同様に、良質な睡眠はメンタルバランスを整えてくれる働きがありますので、内面の美しさに関しても入浴と睡眠には通じるところが多そうです。
マイクロバブル入浴が、睡眠中のリカバリー機能をサポート
美容にも関わる入浴の「清浄作用」について、リンナイの『マイクロバブルバスユニット』にはどんな効果があるのでしょうか?
野々山マイクロバブルは、固形汚れの除去率が高いのが特長です。入浴自体にも皮膚の汚れを浮かせる作用がありますが、人の毛穴が約100~300μm※なのに対し、『マイクロバブルバスユニット』が発生させる泡は約30μmと、とても小さいんです。
しかも、汚れを引きつけやすいマイナスの電気を帯びています。そのため、泡が皮膚の表面だけでなく毛穴の中まで入り込み、皮脂汚れもやさしく取り除きます。
※μm:マイクロメートル。10の-3乗mm、1mmの1/1000の大きさを指す。
西山実験では、さら湯入浴よりもマイクロバブル入浴のほうが、汚れの落ち方が約1.5倍高いという結果が出ています。
体を強くこするのは肌に負担をかけますが、マイクロバブル入浴ならゴシゴシ洗わなくても大丈夫なので肌にも優しい。専門家の先生も「やさしく洗えて時短にもなる」と話されています。
お風呂に入ることで皮脂汚れを落とせる
模擬汚れ(牛脂とカーボンブラック10%の混合物)を腹部に塗布し、色彩色差計にて入浴前後に明度を測定。入浴前後の明度値から除去率を算出。 / 被験者:健康成人男性6名 / 入浴方法:38°cで10分間の全身浴 / *有意確率5%未満で統計的有意差あり。
安藤肌への摩擦を減らすことは大切ですね。私たちnishikawaでも、体を拭くときの摩擦を抑えるタオルを開発しています。
マイクロバブル入浴なら、体を洗うときの摩擦も軽くできて毛穴の中までしっかり浄化してくれるというのも素晴らしいですね!
実は、自宅では湯船に頭まで浸かっていて。なんとなく頭皮までさっぱりする気がするんです。
※酢酸トコフェロール(うるおい成分)
西山これは奇遇ですね、私も自宅では頭を湯船に浸けています。頭皮も毛穴汚れの多い部位なので、効果が期待できるかもしれません。
安藤それに頭皮に限らず、1日の汚れをきちんと落とすことは睡眠にも重要です。
なぜなら睡眠は細胞を修復してくれる時間。肌の健康や美しさを保つのに欠かせないターンオーバーも、皮脂汚れがあると乱れやすくなってしまう可能性があります。
とはいえ、汚れを落としすぎると体を外敵から守るバリア機能が低下してしまいます。特に睡眠中は日中よりもバリア機能が低下する傾向にあるので、睡眠前にはきちんと汚れを落としつつ、しっかり保湿をすることが大切なんです。
野々山安藤さんの話題につなげる形になりますが、実はマイクロバブル入浴には保湿効果も期待できるんです。
お湯に浸かると角質層にすき間が生まれ、体内のうるおい成分が逃げやすくなります。
そのため入浴後の保湿が重要ですが、マイクロバブル入浴は通常のさら湯と比べ、うるおいの蒸発がゆるやかであることが実験で確認されています。この理由は、血流促進によるものです。
マイクロバブルは肌のうるおいが持続
西山マイクロバブルが含まれたお湯に浸かると、微細な泡がやさしく体にまとわりつくような感覚があり、この泡がじんわりと体を温めてくれます。入浴にはそもそも血流促進の効果がありますが、マイクロバブル入浴はさらに高い血行促進が得られ、結果的にうるおい効果につながっていると考えられます。
あくまでもうるおいの保持のため、肌の水分量が増加するわけではありませんが、子どもと一緒にお風呂に入ると自分の保湿は後回しになりがちです。しかしマイクロバブル入浴なら、自分のスキンケアをするまでに少し余裕が持てる。私も子育ての真っ最中ですが、この「余裕」が助かるんです。
安藤マイクロバブル入浴、素晴らしいですね。
「睡眠は修復の時間」というお話をしましたが、睡眠前の入浴時間に血流を促進することは疲労回復にも重要です。
必要な酸素や栄養素を体の末端にまで運ぶのも、不要になった老廃物を回収するのも、どちらも血流ですよね。最近話題のリカバリーウェアも、生地に血行を促すための加工を施しているものなんです。
さら湯入浴よりもリラックスできる?
ポイントは副交感神経
では、心の美容につながるリラックス効果についても、『マイクロバブルバスユニット』の効果をお聞かせください。
野々山リラックス効果に関しては、交感神経と副交感神経から成る自律神経の働きが関係しています。
42℃以上の熱い湯船に浸かると交感神経が優位に働き、リラックスとは反対の興奮状態になりますが、微細な泡がやさしく体にまとわりつくようなマイクロバブル入浴なら、ぬるめのお湯でもじんわり温かい。
被験者の方に自律神経測定機を装着いただき、さら湯入浴とマイクロバブル入浴を比較してみたところ、「マイクロバブル入浴の場合は入浴後、副交感神経が優位に働き出すまでの時間が短い」という実験結果が出たんです。
安藤副交感神経が優位に働くと、リラックス状態になりやすく、スムーズに眠りに就きやすくなったり、深い眠りをとりやすくなったりすると言われています。
また、美容にも関係する成長ホルモンは深い眠りのときに盛んに分泌されるため、副交感神経への切り替わりをサポートするマイクロバブル入浴は、まさに私たちが提唱する「睡眠美容」につながります。
西山マイクロバブル入浴が睡眠にも好影響をもたらすことは、リンナイとしても自負するところでしたが、自律神経の働きの面からも美容効果が期待できるなんて!
これは改めて、いろいろな方にマイクロバブル入浴を体験いただきたいですね。美容に関心の高い方にも、私のように子育て中の方にもおすすめです。
マイクロバブルと、ウルトラファインバブルのWの効果で、まるで温泉に入っているようなリラクゼーションと温泉上がりのようなうるおいをもたらします。
野々山私たちリンナイでは日常から離れてリラックスする「リトリート」の時間を提唱していますが、マイクロバブル入浴なら自宅にいながら温泉気分を味わえます。日々、お忙しい方にも一押しです!
忙しい人にこそ、入浴も睡眠も“ながら美容”
マイクロバブル入浴で副交感神経への切り替えを早め、スムーズにぐっすりと眠る。まさに「美容睡眠」が促進されそうですね。
安藤本当にそう思います。私も『マイクロバブルバスユニット』の湯船に指を浸けてみましたが、ほんの指先だけでも温泉のようなお湯の柔らかさを感じ、「これが微細な泡の力なのね!」と感動しました。
日々の生活に追われていると入浴も睡眠も疎かになりがちですが、おふたりのお話を受け、改めて両方の大切さを痛感したところです。
野々山給湯器メーカーの我々からすると、お風呂キャンセル界隈の風潮は悲しく、寂しいんです。
入浴の気持ち良さやポジティブな効果をより多くの皆さんにお伝えするためにも、さらに『マイクロバブルバスユニット』を広めていきたいですね。
西山安藤さんのおっしゃるとおり、多忙な毎日では入浴を疎かにしがちです。でも、湯船に浸かるって素晴らしい。
私は自宅の浴室にミストサウナ機能のついた温水式浴室暖房乾燥機があり、時々利用しているのですが、心の底からリフレッシュできるんです。
入浴の気持ちよさや洗浄作用にとどまらず、リフレッシュだったり美容だったり、入浴の付加価値をもっと多くの皆さんにお伝えできれば、お風呂キャンセル界隈の方もこちらを向いてくれるかもしれませんね(笑)。
安藤きちんとした入浴は、実は美容にもつながる。この付加価値は私たちが提唱する「美容睡眠」とも通じるところです。
安藤質の高い睡眠は、実は“ながら美容”にもってこいの時間。nishikawaでは睡眠中に美を磨けるプロダクトとして、化粧品として認定されたナイトウェアやピローカバーを販売しています。
どちらの生地にもビタミンE※を練り込んだ繊維を使っています。
着用時の体温や摩擦に反応してビタミンE※が放出され、その放出されたビタミンE※を皮膚が吸収(角層まで)するという仕組みです。これなら寝ている間にも保湿ケアができます。
※酢酸トコフェロール(うるおい成分)
野々山これは素晴らしい!私のように化粧水を付けない人にもぴったりですね(笑)。
そして、リンナイのマイクロバブル入浴とnishikawaさんの「美容睡眠」のアイテムの両方を取り入れたなら、美容の相乗効果が期待できます。
この鼎談で終わりではなく、今後もぜひ一緒に、入浴から睡眠までの理想的な流れを多くのお客様に伝えていきたいですね。
後編は、西川株式会社が運営する眠りにまつわるメディア「眠りのレシピ」にて公開。
マイクロバブル入浴の入眠効果について語り合います。
nishikawa・リンナイ対談 <後篇>
温泉気分の白濁湯!マイクロバブル入浴の入眠効果|眠りのレシピ