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Nicolai Bergmann

ニコライ・バーグマンフラワーアーティスト

デンマーク出身で、長年、東京を拠点に活動を続けているフラワーアーティストのニコライ・バーグマン氏。アートやファッションなどさまざまなジャンルを自在にクロスオーバーさせながら、世界を舞台に活躍するバーグマン氏に、東京・南青山にある「ニコライ バーグマン フラワーズ & デザイン フラッグシップストア」で、G:LINEの魅力についてお話を伺った。

ニコライさんにとって、
花の魅力とは何でしょうか?

とにかく、気がついた時にはもう花や自然が大好きで。20代の頃は、ただ自分が楽しんで幸せな気持ちになるために花を生けていました。今もその気持ちは変わらないのですが、経験を重ねるにつれて少しずつ、花には人を繋ぐ魅力があると考えるようになりました。花を贈られて、怒る人はいないですよね? 誰もが喜んでくれるし、その喜んだ姿を見るのが、次第に僕にとっての一番の喜びになってきました。だから、花の魅力をひと言で表すとすれば「笑顔で人を繋げる魅力」だと思います。

ニコライさんの花には、
本当にさまざまな
カラーパレットがありますね。

デンマークにいた頃は赤、オレンジ、ホットピンクなど、はっきりした分かりやすい色の花に惹かれていましたが、日本に来て神社仏閣を巡ったり、昔の着物や屏風を見たりしているうちに、もっと微妙なニュアンスの色合いを知っていくことになりました。これまで見たことのない、とても繊細で美しい色合いだと感じたので、徐々に自分のフラワーデザインにも取り入れるようになりました。

南青山のフラッグシップストアでは、
どんなコンセプトで花を
見せているのでしょうか?

花をシンプルに見せること。それに限ります。だから、花と花の隙間、空間を大切にしています。インパクトのある高さの花や、季節を感じさせる花、枝物も必ず飾っています。お客さまに何度も足を運んでいただきたいから、いつも驚きと、季節を感じてもらえるように工夫しているつもりです。

ニコライさんの名を広く知らしめたものとして「フラワーボックス」がありますが、
黒いボックスに色鮮やかな花を
敷き詰めるといったアイデアは、
どのようにして生まれたのですか?

あるお客様から「会場が狭く、置く場所が限られているのですが、フラワーギフトを600個用意してほしい」と依頼されたんです。その時に、箱なら積み重ねて保管できると考えたのがきっかけでした。実際につくってみると、黒い箱とカラフルな花のコントラストが思った以上に良かった。これならきっと、もらった人も驚いてくれるはず、と確信したことを覚えています。

ニコライさんは
ボックスを黒にしましたが、
花の世界で黒を使う前例は
あったのでしょうか?

ブラックのボックスのアイデアを思いついた時、実は当時のオーナーからはNGが出たんです。結局は、黒ではなくて緑に変更になったという経緯がありました。でも、僕にはブラックのボックスをつくりたいという強い想いがあったので、のちに自分の店を持ち、自分がすべて決められるようになったタイミングで、ようやくブラックのボックスを実現させました。当時、黒は硬くて重い色だから、パッケージには不向きだと思われていましたが、ここ数年の傾向を見ていると、かなり増えてきたようです。

オールブラックのG:LINEには、
どんな印象を持たれましたか?

すごく格好いい。ここ数年、実はたくさんのキッチンを見てきましたが、黒でここまでシックなガスコンロはなかったから、鮮烈な印象を受けました。トップのガラス部分も綺麗な黒で、光の反射も美しい。僕はいつも、光と影のコントラストを大事にしていますが、光を反射させる黒というのはとても素敵ですね。大切なのは光と、そして色のコントラストだと思います。G:LINEの黒と料理の彩りのコントラストはとても美しいと思うし、調理する時間がより豊かで楽しいものになりそうです。

ニコライさん自身、料理は好きですか?

つくることも食べることも同じくらい好きです。遅くまで仕事をしているので、平日は無理ですが、休日には料理をつくりたくなります。最近は日本の家でもよく見られますが、デンマークではリビング、ダイニング、キッチンが一体化した広いオープンキッチン設計の家が多い。キッチンの周りで、家族が1日の出来事について語り合う時間は、リビングで過ごす時間より長いのではないでしょうか。デンマーク人にとって、キッチンは家のハートのような、大切な場所なのです。

デンマークでは、家族みんなで
夕食の準備をすることが
多いのですか?

家族で料理をすることはよくあります。仕事や育児で毎日が忙しくて、家族で過ごす時間がなかなか取れないという現実はありますが、だからこそ、デンマークでは家族で夕食をつくりながら会話をする時間と空間を、なおさら大切にしているのではないでしょうか。

それから、テーブルについて「はい食べましょう。お話ししましょう」では、家族といえどもリラックスできないし、お腹がいっぱいになってソファに座ったら、テレビをつけたりして、話はさらにしなくなりますよね。でも、もしそこにG:LINEを入れたアイランドキッチンがあれば、たとえ一緒に料理をつくらなくても、家族がなんとなく同じ空間を共有している感覚があるし、カジュアルに話せるし、ちょうどいい。各自が思い思いに過ごす時間が増えそうで、素敵だと思います。

デンマークの家にも、
G:LINEは似合うと思いますか?

デンマークには真っ白いキッチンの家はほとんどなくて、ウッド調やモノトーンが多い。G:LINEは間違いなくマッチすると思います。またデンマークでは、イタリアやスペインから良質な大理石を輸入しやすく、キッチンに取り入れている人も多いので、黒いG:LINEは大理石を背景にとても映えるのではないでしょうか。

G:LINEは「Less is more」「God is in the details」という建築界でもよく知られた
金言をテーマにつくられています。

究極のコンセプトから生まれたプロダクトが、実際、このように美しいのですから、合点がいきます。

ニコライさんのクリエーションにも、
コンセプトワードはあるのでしょうか?

「Less is more」や「God is in the details」のような、具体的な言葉はありませんが、「花を通して人を驚かせる」というのが、ひとつのコンセプトではあります。フラワーボックスを開いた瞬間の驚きというものは、今も大切にしています。

これから新たに挑戦したいことは
何ですか?

世界の誰もが知るようなフラワーショップブランドというのは未だに存在しないので、そこを目指してみたいという夢は昔からありました。アジアをはじめ、パリ、ロンドン、ニューヨークと、世界中に店を増やしていきたいです。私は夢を持つことを大切にしています。夢があればパッションも持てるし、そこに適切な戦略が加われば、夢はきっと叶えられると信じています。

ニコライ・バーグマン

デンマーク、コペンハーゲン出身。1998年から日本で活躍を始め、フラワーデザイン界に新たな次元を開く。色彩、形、バランス、細部への眼識を活かすことでファション界、デザイン界にまで地平を広げ、その結果、世界有数のデザイン企業とさまざまな共同デザインプロジェクトに取り組んできた。その独自のフラワーデザインから生み出す作品はお客様の想像を超え、装飾芸術の作品として完璧に表現している。2022年4月には、箱根・強羅に「ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ」をオープン。